びあっこメソッドではない撮影方法

この記事はKEEB_PD Advent Calendar 11日目の記事です。
昨日の記事はtechmechさんのキーボードに個性を出すひと手間についてでした。

こんにちは。hsgwです。keeb_pd未勝利です。よろしくお願いします。

ディスプレイを面光源として使うびあっこメソッド(びあっこさんに教えてもらったので勝手にそう読んでいます)について取り上げる予定だったのですが、その手法を応用した写真で記事を書く方が多かったので、おしゃれで凝った写真の多いKEEB_PDらしくない俯瞰で影少ない商品画像のような写真を撮るちょっとしたテクニックを紹介します。


撮影したい写真の条件

冒頭にある写真の通りですが私が撮りたいのは以下の感じ

  • 俯瞰
  • 影が少ない
  • 全体にピントがあっている
  • 歪みが少ない
  • 色が(比較的)正しい
  • 余計なものが写っていない

駄目そうな写真例

意図に沿ってない写真(補正なし)

偉大なるAdobeの力で補正したとはいえ

机の上で部屋の照明を使って適当に撮影してみました。
色が照明の色に引っ張られておかしい、キーキャップやUSBコネクタが光の反射で白飛びしてしまっている、大きな影がかぶってしまっている、見せたい部品部分にピントがあっていない、レンズの影響で歪んでしまっている、俯瞰でない、などなどたくさんおかしな点があります。
現像ソフトを使って補正するにも限度があるのでなるべく補正の要らないクリーンな写真を意図に沿った形で撮影しないといけません。


必要そうな機材

これらの問題を解決していきましょう。
多くの場合は適切な機材を調達することで解決します。

※ 紹介している機材は良いものなんだと思いますが買ったことも触ったこともないようなものばかりです。おすすめしているわけではないです。

カメラとレンズ

歪みが少なく正しい色で撮影できるカメラレンズが必要です。こればっかりはどうしようもないです。
スマホでも良いのですがレンズが広角である都合上歪みがどうしても出てしまいがちです。
35mm換算100mm程度のレンズとカメラを用意しましょう。

ライティング(照明)

影を作らず金属や光沢部で反射の少ないライティングのための照明が必要です。
写真撮影で一番難しく奥が深い部分だと感じています。
もちろんたくさんの機材が必要で、大きな面光源になるライトを複数使ったり、レフ板を用意したり、撮影ボックスを使ったり費用が嵩みます。
また、その設置のためにも広い大きな部屋で出来れば他の光源や余計な反射がないスタジオだとより良いかもしれません。
詳しくはgoogleの”商品撮影 ライティング“にあるような記事や動画を参考にしてみてください。

背景とレイアウト

カメラを固定してレイアウトを決めるために三脚やアームを使用します。
正しい俯瞰で安定してカメラを設置するにはスライディングアームや専用のリグを用意します。
背景はいい感じの机背景紙撮影ボックスがあれば良さそうです。

現像ソフト

Adobeの力をかりよう。

まとめ

ここまですべて揃えると100万円+スタジオを建てるのに5000万円程度かかります


私の撮影環境

家の前でこんな感じで撮影してます

カメラとキーボードの距離はこれぐらい

カメラ

カメラ本体はOM-D E-M1 Mark II、レンズは M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROを使用しています。
どこまでも寄れる明るいズームレンズで机の上から景色まで便利に使えるし描写も良くてお気に入りのレンズです。
キーボードの撮影では 歪みを減らすために望遠端の40mm(換算80mm)で撮影することが多いです。
最近のカメラならipadやラップトップPCと接続してテザー撮影みたいなことも出来ます。便利。

撮影場所

自宅前かガレージ、ベランダ、ウッドデッキなど。
平たくてほぼ無限に広く自由にレイアウトが組めますし、後述のライティングにおける利点が大きいです。
なにより机の上や部屋を片付けなくてすみます。

ライティング

野外で撮影すれば最高のコンディションに近いライティングを実現できます。
天候変化や時間経過とともに影の出方や色温度が変わってしまうので逐一チェックが必要ですが、 曇った日の自然光は雲でディフューズされた光で影がほぼ出ず均一に近い面光源として大変役立ちます。
直射日光が当たったり影が落ちて濃淡が出る場所はなるべく避けて、薄暗い曇りの日を待ちましょう。

三脚

10年以上前に買った適当な三脚の足の長さを調整して俯瞰で撮影できるようにしています。
油断すると三脚ごとカメラが倒れます。支えましょう。
ある程度高さをもたせて現像時にクロップすることでレンズの歪みを減らし、カメラの影が映らないようにしています。
100mmぐらいのレンズなら等倍で良い感じに撮れるかも?
リモコンかセルフタイマーを使えば、揺れたりずれたりしないのでオススメ。

背景

俯瞰撮影ならお気に入りのデスクマットを撮影用に1枚確保しておけば完璧です。
撮影前に固く絞ったタオルなどで優しく拭いて、汚れやホコリを取ってあげましょう。
直接野外に敷いて撮影に使った場合でも手洗いすれば家の中で使えないこともないです。

現像

ほぼ撮って出し

Adobe lightroomに持っていって自動調整ポチッからのクロップで要らない部分を切り落としてサイズと傾きを調整します。
ビビッドで濃いめの色が好きなので自分のディスプレイとipadを信じていい感じの色に調整してあげます。
色んな人が色んなデバイスで見るのでipadかiphoneで確認しておけばとりあえず問題なしということにします。
ホコリや汚れも気になればいい感じに修正。


まとめ

結果

キーボードを部屋の中で撮影するには美しくゴミひとつないデスクを保ち続ける必要があり、現実的ではありません。
さっさと機材を抱えて家の前にデスクマットを敷いて、またはロケハンしていい感じの場所で作品を撮りましょう。
良いキーボード撮影ライフを。

この記事は冒頭の写真のCasasagiで書きました。