Lainについて
こんばんは。lainを開発したhsgwです。初回試作時から2年ほどお待たせしてしまい申し訳ない限りですが、やっとグループバイ(GB)を開始することが出来ました。待っていてくれた方々、サポートしてくださった皆様に大変感謝しています。 GBをはじめるにあたって、lainが初めての自作キーボードな方への説明も含めて解説してみようと思います。 Lainって? Lainはいわゆる自作キーボードのためのキットです。ばらばらの状態で届き、スイッチをはめ込んで組み立ててUSBキーボードを作ります。スイッチとキーキャップは付属していないので、こだわりのスイッチと最高のキーキャップを選んで下さい。 そして、#lainttlにのっとってライセンスされたserial experiments lainの二次創作ハードウェアです。(ハードウェアなのでどこかの会社かと勘違いされることが多いですが、個人開発です)世界観に沿ったエッジのあるデザインが出来たと自負しています。職場や人目のある場所でも使いやすいように 普段見る上面からのデザインは控えめにしてあります。こだわりポイントは右端にある玲音のおさげです! 試作バージョンを何度か販売しており、それを購入してくださった方がレビューや写真を公開してくれていますのでご参考にどうぞ。自作キーボード作ってみた Lain編 | Lain : Custom Mechanical Keyboard Build (daihuku keyboardさん)https://www.youtube.com/watch?v=KStpT0OopyQTwitterにあがっている写真などhttps://twitter.com/search?q=lain%20%23keeb_pd&src=typed_query&f=image キーレイアウトについて キーの物理的な配置、キーレイアウトについてお話します。Lainは、aliceレイアウトのエルゴノミック40%キーボードです、とは言ってもわかりにくいので順番に説明します。 aliceレイアウトとは、TGR Aliceというキーボードが広めた60%キーボードを真ん中で折ったレイアウトです。特徴的な見た目が目を引くレイアウトですが、見た目よりもずっと普段のキーボードと似たような使用感で打鍵出来ます。真ん中の部分が傾いていることで手首の負担を減らしていますが、その反面、”6″や”Y”といった人によって打鍵する手が違うキーを押しづらく慣れるまでストレスになりがちです。また、キーボード上のスペース効率を考えた場合、横に長いキーを多用するのは損です。 似たようなレイアウトの市販品として、microsoft ergonomic keyboardがあり、このキーボードの古いモデルがPS版のlainに登場しています。(参考) 40%キーボードは、普通のフルキーボードからテンキー・矢印キー周り・ファンクションキー・数字キーをなくしたレイアウトです。存在しないキーはレイヤーキー(Fnキーとも呼ばれます)との同時押しで入力することになります。滅多に使用しないPauseキーなどのクラスタやテンキーを物理的に削除することでコンパクトにしています。打鍵時に指を伸ばさないと入力できないキーをなくし、ホームポジションから近いキーとレイヤーキーの同時押しにすることで疲労を軽減しますが、一般的な長さのスペースバーを持つキーボードだとレイヤーキーが小指での打鍵になり、小指を酷使することになりかねません。キーマップの書き換えに制限のあるキーボードだとよく使うキーが良い場所になくストレスになります。 画像のレイアウトの例だと、Meta+Qで’1’、Meta+Wで’2’、Fn+Qで’F1’、Fn+BSで’Delete’あたりがよく使われるキーマップです。 Lainはこの2つを組み合わせることで、とことんコンパクトで打鍵時の疲労が少ないキーレイアウトを実現しています。 くわえて、中央のキーと親指のキーを増やすことで、より押しやすい場所にレイヤーキーを配置したり、左右どちらの手で打鍵するか曖昧なキーに対応しています。長いキーを減らしてキーが増えたことで、大きさはそのままでよく使うショートカットや記号を良い場所に配置出来ます。 キーマップについて キーの論理的な配置、キーマップについて解説します。 lainではキーマップは全て書き換えが可能です。全てのキーを思ったところに配置できますし、使わないキーは削除できます。もちろん、”ctrl+z”をマクロとして登録しておくことも出来ます。書き換えにはウェブブラウザ上からキーマップを書き込めるRemapを使用させてもらおうと準備しています。 私が普段使っているキーマップの一部を抜粋した画像です。日本語配列キーボードとして使用します。変換・無変換キーやcaps lockを使わないので削除していたり、BackSpaceが親指のホームポジションにあったり、数字入力は”/Num”キーと最上段のキーの同時押し、カーソルは”/Func”と”HJKL”の同時押しにバインドしています。“/Num”キーとの同時押し時にホームポジションがShift+数字の記号類になっているのもこだわりです。 買って組み立ててremapで自分のキーマップに書き換えればすぐに使えるよう、ファームウェアはQMK FirmwareのVIA対応のものを書き込んで出荷の予定です。 キットの他に必要なもの Lainでは部品全てがはんだづけしてある基板とトップ/ボトムプレートとアクリルのミドルパーツがセットになっています。メイン基板のスイッチ部分にはkailh ホットスワップソケットが実装されていますので、スイッチを差し込むだけではんだづけすることなく組み立てが出来ます。 … Read More